ガロカルの話 16~20

ガロカルの話 16

■寄付者大会感想について。僕の意見

>日本社会においてもそうですが、社会を支える公共財産は成員でコストを分かち合わなければなりません。
>ただ乗りする人間が増えつづければ社会全体が衰退します。
>同様に今回の大会は「日本柔術界の普及発展のため」の方策の一つとして賛同しましたので我々は寄付を行いました。
>ですが、外国人選手は別として、トーナメントに参加してくる選手や所属の方々から
>寄付はないのにトーナメントには参加して賞金を得ようとするただ乗り選手および所属チームがいたように思われます。
>もちろん「寄付していないから出場するな」、と言うことが言いたいわけではありません。
>でも、出てくる以上は周囲の方々に大会趣旨を説明し寄付を促すような自発的な営業マンとしての振舞いを期待したいのです。
>しかも出るような選手は強豪ですから道場内での影響力はそれなりにあると思われます。
>(ただ強制みたいな感じになってしまうと話が変わってきます。ここは難しいところでもあります。)
>こういうのは大会要綱に明記するような類のものでもありません。
>要は柔術界の民度の問題かと思われます。
>プロの方は「柔術で飯を食うためには?」
>アマチュアの方は「柔術で遊び続けるためには?」
>と各自が自分の問題として何が必要なのかを考え、
>必要とあればコストを分かち合うといった事に合意できるような民度の成熟が必要なのかもしれません。
>「自分は何も考えなくても何もしなくても、誰かがうまい具合にやってくれるだろう」
>という方が多数派なら、僕は大賀さんの試みには賛同していますが、
>業界としては一人相撲になりかねないのではないかと心配です。
>現に柔術関連の掲示板やブログ等に本質から逸脱した瑣末な揚げ足取りのような稚拙な意見があるのをしばし目にしました。
>「外国人選手参加云々」「賞金使用計画書云々」といった類の瑣末で低レベルな意見です。
>僕が目にした限り全て反論可能です。
>ですが、"正論"を説いた所で人が動機付けられるわけではない、ということは自分自身も痛感している事です。
>ですので、大賀さん(やブレーンの方?)が、柔術業界の各オピニオンリーダー達に対し直接、
>柔術業界普及による利得やその熱意を伝える働きかけが必要になってくると思われます。
>ブログやSNSも情報展開に必要かつ効率的ですが、文章読解力がやや苦手な方々には、
>オピニオンリーダー達との直接対話を通じた間接的影響力を期待した方がよいのではと思われますが、いかがでしょうか。

う~ん、正論ですね。どこにどうお答えしたらいいやら。
考えていたのですが、難しいなぁ。

前半の民度についてですが、まあ、これはしゃあないですね。僕も偉そうなことは言えないので。

後半の、熱意を伝える働きかけについては、そうですね、それも必要ですね。
どうやっていけばいいのかな。苦手なことは難しいなぁ。
ろくでもない返事ですみません。


続く



ガロカルの話 17


さて、今までいただいたご意見を踏まえて(いるかどうか分かりませんが)、
これから何回か、僕の考えを書いてみようと思います。

ちょっと、「ムンジ優勝のため」ということを離れて、
「日本柔術界を盛り上げるために、100万円あったら何ができるか?何をしてみたいか?」
ということを考えてみましょう。頭の体操も兼ねて。

僕のアイデアは2つあって

1)連盟対抗戦
100万円を、ガロ~アブソの10階級に当分に分けると、10万円になります。
年末に、各連盟(ドマウでも良いですが)の全日本での各階級のその階級での黒帯優勝者
(黒帯優勝者がいなかったら、茶帯や紫帯でも可)
に試合をしてもらって、勝った方にその賞金を授与する、というものです。

この対抗戦のメリットは、この大会そのものにも興味が集まるというのもありますが、
各連盟の全日本大会が盛り上がる、ということも挙げられます。
全日本が、実質的な予選になるので、この大会に出てみたい人は全日本に多数出場するかもですし、
統一王者になれば、この対抗戦に出場しなくても賞金が授与される、ということにすれば
より、各連盟の全日本大会のレベルが上がると思うんですけどね。



2)日本最強決定戦
100万円を、ガロ~アブソの10階級に当分に分けると、10万円になります。
帯色・年齢にかかわりなく、誰でも出られる大会にして、各体重別のカテゴリーで優勝した人に
賞金を授与する、というものです。

この大会のメリットは、開催しやすいことですかね。
参加費を5000円に設定すれば、多分、100人は出ると思います。とすると参加費収入が50万円。
となると、運営費10万円とすると、残りの賞金50万円と併せて、60万円を準備すれば
開催することができます。

なかなか楽しい大会になると思うんだけどな。どうかな?

あ、上のアイデアは2つとも男子だけを対象にしています。すみませんが。


他にも「100万円あれば、俺はもっとこんなことやれるぜ、この方がクールだろ?」
というアイデアがありましたら、およせいただければ助かります。

次回は、「日本人のムンジ優勝のために、100万円あったら何をするのがもっとも効果的か」ということを
考えてみたいと思います。

続く




ガロカルの話 18

「日本人のムンジ優勝のために、100万円あったら何をするのがもっとも効果的か」と
いうことを考えてみます。

今、熊本でキャンプとかやってますね。とても有効な手段だと思います。

レスリングを例に取ると、金メダルを取るまでに、海外遠征や外国からのコーチ招聘ということをやってますね。

1)
まず海外修行を考えてみると、100万円あったら、

・25歳以下の実力十分な選手を、2名、2ヶ月以上、海外修行をしてきてもらう、
・帰国後は、各地で低価格セミナーをしてもらう。ある程度数の国内試合出場も義務付ける、というのが
効果的ではないかと思います。

なるべく若い人のほうが、伸びしろもありますし、
偶数名で行ったほうが、打ち込みとかもしやすいだろうし、
1人あたり50万円あれば、旅費を引いても、アメリカやブラジルででも数ヶ月滞在できるでしょう。
そして、学んできたことは、シェアしてもらうし、更に切磋琢磨もしてもらう、と。

こういう支援を続けて、海外修行者1期生、2期生、3期生とかが増えていくと、
日本の業界にもとても役に立つと思うんですね。

僕は柔術魂で「別にブラジル修行なんかしなくていいよ」ということを言いましたが、
あれは、あくまでも自分(当時36歳。黒帯になったのは32歳終わり)にとって、
ということであって、若かったら行ったほうが断然いいですからね。

こういう目的では寄付は集まらないかなぁ・・・・・地味だけどリターンは大きいと思うんだけどね。僕は



続く



ガロカルの話 19


”盛り上がる”ということに話が戻るけど、メールでご意見頂きました。
===
1)連盟対抗戦、2)日本最強決定戦、とも、ガロカルほどの
盛り上がりには欠けるのではないかと思います。

「各階級に分けて10万円」というのは、インパクトが低く、
ミニミニ・アブダビ的な感じがします。



というわけで、「業界での盛り上がり、活性化」を目的とするならば、
ガロカル、いや、「アブソルートでの100万円トーナメント」が
インパクトがあるかもしれません。
===

けっこう$1000賞金ってあると思うんですけどね。
Jiu Jitsu Battle Ⅲ
http://btbrasil.livedoor.biz/archives/55567145.html
とか。


ヒクソンのブドーチャレンジでは、6階級で
===
賞金は1位$4,000、2位$2,000、3位$500。
3位決定戦は行われなかったので1回戦で負けた二人ともが3位になるわけです。
単純に賞金の合計だけでも$42,000で、その他サブミッションのボーナスなどもあり、全ての参加者が多かれ少なかれ賞金を受け取りました。
===
だそうだから、賞金とボーナス総額で300万円くらいかな?
参考 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8
   http://cafe.quietwarriors.com/?eid=174017
でも、これは航空券とか滞在費とかが主催者持ちだったかもしれんね。そうなるとかなり大変ですね。


まあ、それは良いとして。


アブソ100万トーナメントもいいかもですね。確かに。ペナかレービくらいの人が優勝したら、大盛り上がりだろう。
帯制限もなしだと、かなりいろんな格闘技の人がやってきそうな気がする。

誰かやってくれないかな。

俺でも1回はやれたんだから、他の人もできると思うんだけどね。

あ、ここでは色んな話をしてるけど、僕はやっぱりムンジアルチャンピオンを出すことに取り組みたいので。
念のため。


続く



ガロカルの話 20

日本人ムンジアルチャンピオンを出すことに、話を戻します。
しかし、かなりの不定期連載だから、誰も前の話を覚えていないかもですね。

前回は、海外修行者をサポートする話をしました。
他に考えられるのは、海外からコーチを招聘することです。
レスリングでも、サッカーでもやることですね。

実際、サトシさんがムンジアルで、マルキーニョスさんがアブダビ柔術で優勝したわけだけど、
彼らのボンサイ道場には、ブルテリアさんが、コブリーニャ、マイケルランギ、メンデス兄弟、ドウリーリョ、
フラザト、ルーカスレブリ、(ミヤオ兄弟も?)とかそうそうたるメンバーを呼んで、一緒に練習して、
技教えてもらった、ということがあったわけですね。

そういう練習環境に加え、彼ら兄弟は現在は他の仕事をせずに柔術に専念している(のかな?)、
という生活環境もあるから、
良い結果を出すことができた、ということです。
もちろん、彼らの努力があったことは大前提ですが。

だから、似たような環境を僕ら、というか、何らかの機関が、前途と才能ある若者に用意することができたら良いんですよね。
繰り返すけど、他の競技でもそうやってきたわけだし。

ということで、100万円で、良い先生をブラジルから招聘する、という案が出てきますね。
良い先生、というのは、ここでは初心者さんに教えるのが上手とか、人間性か良い、という意味ではなく、
ムンジアル黒帯チャンピオンを育てられる先生、ということです。

だからきっと、ムンジアル入賞経験があって、指導の才能と経験がある、という人が望ましいんでしょうね。
しかし、そんな人を、100万円で何ヶ月日本にいてもらえるんだろう??よく分からん。


あと、「日本は素晴らしい。格闘家に対するリスペクトも高いし。ダイスキネ!」という言葉はよく聞くけど、
何でブラジル人のスーパー黒帯は、日本に移住して道場作ってくれないのかなぁ?
みんなアメリカが多いよね、あとヨーロッパか。

何でなのかな?出稼ぎは日本に来る人も多いのに、何で日本で道場開く人いないのかな?
ちょっとネットで調べたけど、分からん。誰か知ってたら教えて下さい。


僕がちょっと思っているのは、意外と、ブラジルからスーパー黒帯が日本に来て、道場開いて、
日本人に教えるようになったら、日本人のムンジアルチャンピオンが誕生するかも、ということです。
この可能性はまあまあ高いと思うんですよね。


やっぱさ、俺はもちろんそうだけど、日本の柔術の指導者の技術レベルも低いんだよ。
それも世界との差が広がっている原因の一つに確実にあると思うんだよね。
まあ、それはしょうがないことだけど。歴史が短いという理由もあるし。
でも、指導者のレベルの差が年々縮まっているか、といえば、それは僕は疑問があると思う。
「その一員であるお前が偉そうに言うな」と言われれば、ごめんなさいというしか無いけど。
僕なりに努力はしているんですよ、もちろん。

それで、ブラジルやアメリカみたいに、スーパー黒帯がスーパー黒帯を育ててる環境に勝つには、
相当なエネルギーが必要なんだけど・・・・。どうなることやら。


念の為に書いておくけど、いい指導者がいれば良い、ってわけじゃないですよ。もちろん。

ボンサイ道場も、素晴らしい環境があるわけだけど、国内の全試合で各階級の優勝者を独占することはできていないし、
ヒクソン柔術アカデミーも、ヒクソンさん素晴らしいけど、ムンジアルの黒帯のチャンピオン出してるか、って
言ったら、そんなに出してないでしょ。

あ、もちろん、ここでの尺度は、試合の結果だけに絞っています。これも念のため。


続く